瓦を葺く

瓦職人の中でも「瓦葺師(かわらふきし)」と呼ばれる一番の違いは、瓦を並べるのではなく「瓦を葺く」ということに重きをおいていることです。単に並べるだけなら普通の工事店でも可能です。しかし、それでは瓦の本質的な良さが活かされません。
病院の先生と同じで、経験や知識があり腕のいい先生に見てもらいたいと思いますね。それと同様、「瓦葺師」は瓦・屋根のお医者さんです。経験・知識・技術をもった人に葺いてもらわないと、建物を守る一番大切な屋根が台無しになってしまいます。
また、社寺の屋根は、屋根の線、バランス、時代の背景など屋根のルールを熟知した上で施工にあたらなければいけません。
「瓦葺師」として、先人から学んだ技術を活かし、「美しい瓦屋根を葺く」という誇りと、日本の美しい瓦屋根をたくさん後世に残したいという思いで、瓦を葺いています。